目覚めてゆく、それが”何か”...は分からない けれど、誰にも一日に一度は無意識化で”起き”ている、目覚め。 眠りから覚める事だけがそれに当てはまる訳ではない 記憶、感覚、力...あらゆる物に目覚めがあり その目覚めを繰り返し、目覚める物が無くなるという事が「死」である。 それはすべての生物に平等に存在する 回数やその発展性、使い方こそ異なれど、誰しも必ずその瞬間は訪れる... 「「また侵略兵器か...懲りないな」」 シュリョーンが刃をおろしたその刃先には砕けたロボットのようなものが煙を上げ 辺りには同様に破壊されたロボットが無数に倒れている そしてシュリョーンの目前にはこれからそうなるであろう同型のロボットが 今にも飛びかからんと動きを見せる、聞いた話では彼らに感情は与えられていないらしい 「「最早私を恨むことも出来ないならば...破壊こそが救いか、そんな御大層な役目は少々重いが」」 既に戦いが始まって1時間が経過しようとしている 時間制限があるシュリョーンはこの決められた時間内で全ての戦いを終えなければならない 多少ならば問題はないが、長時間経過した場合”どうなるか分からない”のである それが弱点であり、進化の可能性であるかもしれない 一つだけ解っていることは、その制限を破れば”危険”であることだけだ 「「残るは1機か、時間は既に切れている...一気に片をつける」」 シュリョーンの各部から赤紫色の霧のような物が僅かに吹き出している 関節の隙間から、装甲の間から、まるで溢れ出るように噴出し刹那に消える 何かを形取ろうとしているようにも見える霧...しかし、決して完成されることはなく 一閃が最後の異形を切り裂くと、限界時間を超えたシュリョーンの戦いは終る 揺らめく炎に佇む黒い影 その弱点となる要素を見抜く為に、無数の無機質な兵士が送られている事に 彼が気づいているのかいないのか、それは分からない だが、今の瞬間まではその弱点を露呈すること無く戦い抜き、生き残っている。 --- 日に日に激しさを増す自称、友好的な宇宙人「ピースリアン」 彼らが送り込むのは戦闘ロボットだけではなく その発展型であったり、人間に力を与えた言わば改造人間まで存在する その中でシュリョーンは定められたリミット内で敵を倒す事が重要視されるが 数が多い、逃げる、挙句の果てには連戦と少しではあるがそのリミットをオーバーし その度に、詳細は分からないが全身より赤紫の霧が出現し まるでシュリョーンの絡みつくように、吹き出しては消えてゆく 現状それによって何かが起きたという事はないが 明らかに時間切れに関与しており、「霧」が出続けることが暴走状態を誘発させている可能性も高い ある意味で解りやすく、目に見えた警告としても見逃すわけには行かないのだ 「戦い続ければ、俺もまた亜空間に飲まれていくってことか..それとも異形の影響でも受けたのか?」 戦いを終え、深夜の覆い隠すような闇の中を歩く桃源が 今まで戦ってきた異形達を思い起こし、ふと呟く。 時に感情無き機械、時に完全なる怪物、時に冷静な狂人 あらゆる敵は元を正せば異星の生命や地球の人間、同じ生命活動をする生き物である それを斬り、その血を浴びて変貌し続け、変わり始めたのが あの赤紫の霧だとするのならば、それは敵に対応する為の進化かもしれないが その進化の果てにあるのは彼奴等と同じ「異形」へと変わった未来だけである 「まぁ、もう随分と前から俺は異形なのかもしれないな」 人であって人でないモノ、形こそ人であれど、シュリョーンも見る者が見れば異形であり 今まで斬り殺してきた悪意に溺れた異形の集と何ら変わりはしない。 今でこそ、偶然の重なりで間違いを正す戦いを行っているが これすらも大多数の意見が間違いの側につけば彼は一瞬にして世界の脅威になる 元よりシュリョーンは「悪」でありそれが正しい姿なのだ 「何の因果か、悪である筈のシュリョーンが今では正義の味方に感じられるよ」 この世の全ては危ういバランスの上に成り立つ タイトロープの上にいるとも気がつかずに、右往左往しその軋みに怯えている 地球の中でだけならばその均等は危うくも半永久的に保たれるであろうが 外の惑星からそのバランスを崩すものが現れれば、保たれた永久は一瞬で崩れ去る 「例え異形に成り果てても、俺は悪役。最後はヒーローに倒されればいい 今やるべき事は、奴等をすべて倒し尽くす事。元あった平穏を取り戻さねばならない...確実にだ」 闇夜は悪が潜む世界、狂った悪もいれば、この世界を支える為の必要悪も存在する 果たしてシュリョーンはどちらに属するのか、それは彼自身にも分からない 少なくとも、今この町に...この国にヒーローはいない。 ならばその代わりを務めるのは、かつてのヒーローの宿敵の役目なのであろう。 --- 闇夜の中でこの世界の悪が一時的に正義のような位置を得るとして その反面で、人間を捨てて異形となる者がいるのも事実である。 それは抑えられる事ではない、生きるためには悪魔に変わる心なぞ誰しもが秘めている。 例えそれが、人あらざる存在への変貌、己が異形へと変わる契約であったとしても 人はプラスよりもマイナスの感情を原動力にする方が得意なのだ、 狂気的な異形への道を選ぶのもそう理解出来ないものでは無いのかもしれない。 「いよいよ目覚める時だ、息子たちよ...お前達はもう誰にも迫害されることはない」 町外れの寂れたビル街、行き場を無くした者たちが集う場所 昼間は賑やかで明るく元気なイメージを受ける場所だが 一度、太陽の光を失えばその心に宿した闇が浮き出たかのように重く黒い空気を放つ 「お前達は、私の愛する息子達は...もう自由に生きられるのだよ あぁ..ありがとうございます、ギーゼン様。これで彼らも平穏に生きてゆける」 そして、この周辺は「化物が出る」と有名な場所でもある 人かと思い声をかけると、黒い骨の怪物のように変貌する怪物が出る、だとか 夜中に無数の異形の群れが街中をうろつき回っている...等々 帰る場所の無い者が多い場所だけに、気の良い奴等が揃っているのだが その存在を良としない者たちの印象操作によって危険人物であるとされ迫害されているのも事実である そんな風評が生んだ差別的な思想による物だと思われるが、あながち嘘とも言い切れ無い。 確かに彼ら自身にも問題がない訳ではないのだが 全てが滅亡しかねなかった災害を超えてもなお、人々は相変わらず優劣をつけている この周辺も住み着いた明日なき者を排除してより住みよい街にしてしまおう...なんて話もある。 笑って生きる代わりに帰る場所もない彼らを、笑えずに暮らす明日のある物達が嫉妬する その隣の芝生は本当に青いだろうか...表向きだけは美しいだろうが 嫉妬の果てにあるのは結局はどちらも見難い者達の醜悪な争ういだけだろう。 「何を言うか、我らピースリアンは地球人の味方。困っていたら助けるのは当たり前だ」 無数の機械とカプセルの入った無数の少年や少女 その体は時折、黒い骨の怪物のように見えるがあまりに瞬間的な変化で視認するのは難しい。 薄暗いボロボロのアパートの地下に作られた外の見た目からは想像もできない研究室のような部屋 そこに並んだカプセルと、その中に眠る子供たち それは、あまりに異質で、とても「平和」とはかけ離れた光景に見える 「本当に、本当にありがとうございます」 見た目的にも老人と言った風な男が、背後に立つ巨大な宇宙人に 何度も礼を言う、その目には薄く涙が浮かんでいるように見える 彼が言う「息子達」 このカプセルの中の子供達の事だろうか この老人の本当の息子だと考えるには多すぎる人数 普通に考えれば行き場をなくした子供達の保護者なのだろう 「もう礼は聞き飽きたぞ!本当に子供想いなのだな... さぁ早速はじめよう、新たな”人間”へ彼等は進化するのだ」 よく見れば子供たちは足や手がなかったり、眼帯をしている者がいたり 身体に障害を負った者達ばかりである カプセルの中で眠るその表情は穏やかだが 痛々しい姿と異質な光景に穏やかな空気は感じられない。 そんな彼らの入ったカプセルが微かな光りに包まれ 彼らの欠損している箇所に光が集まり、その部分を構成するように包みこむと 各所から何かが弾けるような音と、骨の軋みのような音が響き、広い部屋の中を駆ける 「おおっ、これで...これで皆..」 老人が歓喜の声を上げた瞬間、一瞬激しい光を発し、包み込んだ光も消える すると、子供たちの欠損していた部分がさも最初からあったかのように再生されている 手も足も、失われていた視力すらも、元通り...否、元以上の能力を持つ存在へと生まれ変わっている 「うむ、今回も素晴らしい仕上がりだな。良かったな、これで彼等も自由に生きて行けるだろう」 巨大なエイリアン、ギーゼンはいかにも優しそうな声と笑顔で老人の肩に手を置くと その成果に満足したのか、その場を去る準備を始める 老人はその様子を見て深々と頭を下げると、何度も礼の言葉を述べる 「解っておると言っているだろう、まぁ達者に暮らすのだぞ...くれぐれも達者にな」 去りゆく刹那、酷く恐ろしい顔を見せたような気がしたが...それは誰も気がつかない 喜びは時に隠された悪意をかき消す、それこそが裏のある善でありまさしく偽善かもしれない ”何か”を宿された少年達は一体どうなってしまったのか、それはまだ分からない... --- 解っていれば、この世の全ては円滑だろう どんな悲劇も未来が解れば、それを防ぎ、「愛する者」を救えるかもしれない 人々は希望に弱い、それは金、心、言葉、あらゆる物に姿を変え 欲という名に姿を変えた人々の心に宿る甘い蜜の味に似た幻想 「希望があるから生きられる」...そんな楽な構造ではない。 そんな物が無くても、生きなければならないのだ 人に生まれてしまえば、言い方は悪いが死ぬ為にも金がいる 否が応にも関わった人間がいて、愛された反面で 誰かに憎まれながら残った醜態と腐りきった身体の処分を行うのだ なら生まれなければ...それは名案かもしれないが そんな事が選べたら、人はまず存在もしていないだろう そして、そんな人間が存在しなければ夢も希望も絶望もない 救うべき「愛する者」もいなくなる、要はこの世界が存在する為に 全ての人は望まずも生み出され、その存在の意味も理解しない無駄に長い時間を生き その役目が終わった瞬間、まるでゴミを投げるようにその本人の意思とは関係なく殺されるのだ。 「僕はね、そうやって面白い人間が消えるのがとても嫌だった」 ウサギの着ぐるみ...というにはあまりにリアルな質感 着ぐるみと言うにはあまりにその体のラインに馴染みすぎた体の形 見るまでもなく異形、桃源は思わず左腕の亜空ブレスに右手を重ねる 「落ち着きなよ、僕の話を聞く位は良いだろ?それにシュリョーンならここにいるし」 そういった異形の者の背後から、いつもは”自分”が”変わる”はずのシュリョーンが現れる その状況は理解し難く、目前の色がまるで原色毎に分解されたように写る 自分の頭に何かをされたのか、何かの術にかけられたのか あらゆる状況に遭遇してきた、そして乗り越えてきたからこそ今もまだ生きている。 シュリョーンになる以前から、運の悪いことに人生だって平穏の方が少ない だが、こんな状況が過去にあったか...考えるまでもなく、当然ある訳がない 「「お前は何だ...っ!?これは、何故..変神している!?」」 先程まで前にいたはずの”シュリョーン”に今度は自分が変化している 周囲は真っ白に、眼が痛いほど輝いているが、相変わらずいろんな色が重なるように見える 目にフィルターでもかかったかのようだ...だが、戦わなくては 「「都合がいい...姿が変わったのならば切ることが出来る」」 目前の異形に目を向けるとその色は先程までの白とは代わり青く映り 次の瞬間、緑...紫とチカチカと入れ替わる、全てが何かのタイミングで色が変わる 頭が痛くなるほどの目まぐるしい変化を振り切るように空中に手を上げ感情と共に振り切るように叩き下す その動きに合わせアクドウマルが出現し目前の異形を切り裂く...筈なのだが 位置は外れ、異形の遥か前方にアクドウマルが突き刺さっている 「だから焦らないで...そうだ、彼女の話なら聞いてくれるかな?」 何かが身体から抜け出たような感覚が全身に脱力感を与えながら走り シュリョーンを形取っていた体の隙間から赤紫の霧が噴出し 目前の異形に取り込まれる、するとシュリョーンと異形の間に 既にこの世には存在しないはずの「葉子」の姿が出現する 「っ!?あっ...矜持君だよ...ね?」 理解し難い状況下、一つだけ確かな事は今正に自身の中から何かが抜けた それが目前の葉子である事は明確であり、彼女は本物である、それだけは間違いない。 「ああ、俺だよ葉子...しかし、葉子がいなければ変神できないはず...?」 見知らぬ世界で、予想外の形でシュリョーンたる二人の男女が邂逅し 目前の異形がなにやら嬉しそうに手をパチパチと叩く あまりの状況に乱れた思考を無理矢理に落ち着かせると、手をおろし息を整える。 数秒の後、落ち着いてしまえばその異形には殺気がないと気がつく それどころか、何か穏やかな雰囲気を漂わせている 「はじめまして桃源矜持、僕の...亜空の世界へようこそ」 目前の異形が言った言葉は意外と言うよりは驚愕というべきであろうか 今いるこの場はシュリョーンの力の根源であり、葉子が眠る世界「亜空」その物だと言うのだ では目前にいるのがアキが言っていた「亜空の獣」だろうか いや、間違いなくそうだろう...何故かは分からないが確信がある 人のような動物のような...そんな姿をした目前の異形は まるで装甲の一つも無いシュリョーンの様で、感覚的に”力の根源”である事を感じさせる 「...そうか、お前が亜空の獣」 ニコニコと楽しそうに笑いかける表情は可愛らしいような不気味なような そんな目前の亜空の獣に対し、シュリョーンはアクドウマルを消し 普段よりも足早に向かっていくと、高く手を振り上げる 異様な気配と、マスク越しに解る怖い表情を察してか 亜空の獣はビクッと怯えたように縮こまるが 予想外にその手は長く伸びた耳をつかみ、持ち上げては下げを繰り返す 「...?殴らないの?」 「なんで殴る必要がある、それより今日此処へ俺を呼んだ用事を聞かせてくれるか?」 その様子を見て、不安そうに眺めていた葉子も驚いたような表情を見せる 真っ白な空間にポツんと並んだ3人が、なにやら異様な空気を放ってはいるが なぜだか妙に落ち着く空気が流れている 「あの、矜持君!その説明は私がするよ...というか、放してあげなよ〜亜空ちゃんは女の子なんだから」 エスカレートして両耳を持ち上げたところで葉子に呼び止められたシュリョーンは そのままの姿勢で葉子の方を向くと、その口から出た事実に驚き、手から持ち上げた耳がズルッと落ちる やっと元に戻れた亜空の獣が怯えたように少し距離を取っている 「ええっ、これ女の子なの!?...じゃない、葉子が説明してくれるのか」 「うん、今回はちょっと渡さなきゃいけない物があるし...私達も強くならなきゃいけないんだ」 そういった葉子の手には紫色の鳥のような機械のような”何か”が停まっている ...持っていると言う方が正しいだろうか 亜空の世界には何でもあると聞いているが、今まで現実で形容出来ない物質は出した事が無い その形容出来ないものこそ、今葉子が持っている”何か”かもしれない 「強くなる...か、もしかして1時間を超えると出てくるアレのことか?」 「それもあるけど、これからもっと強い敵が間違いなく現れるから...その...心配だし」 戦っている最中は桃源矜持と葉子は完全に一体化している 言わば「死すれば道連れ」であり、完全に一つなのだが 現実世界では桃源の身体を媒体にする以上、大きなダメージは桃源に行くようになっている 本当は等分されるのだが、桃源が自ら媒体化することで葉子に行く筈のダメージを自分に与えており 完全融合とはいえ、現実でのウエイトは桃源側に比重が重くなっている 「気にしなくても、好きでやってる事だし葉子が怪我をする方が困る...って何事?」 葉子がシュリョーンの背後に回ると、その手の中にあった紫の”何か”が巨大化し 大きく姿を変える、巨大化するとより鳥らしく見える 鋭い刃のような羽を持つ姿は、その宿した強力なパワーを感じさせる 「まだ試作型なんだけど、これを付ければちょっと戦う時間が伸びるし、空も少し飛べるし 私との融合もより完全になるから..今までよりは、少しは楽になると思うんだ」 そういうと、葉子がシュリョーンに抱きつくような形をとり、再び融合する 意志の一つ一つ、神経の末端までが融合して行く感覚と 亜空力が完全に循環する事によるエネルギーの高まりが全身を包み込む。 「「亜空の不死鳥...既に我が背中に宿っている」」 そして新たに与えられた背中の羽が、激しく黒い欠片を放ちながら羽ばたき その溢れでる力で真っ白な空間に残った様々な色をかき混ぜて黒く染め始める それを見た亜空の獣はなにか楽しい物でも見るように目をキラキラと輝かせている 「凄いなぁ、僕の力でこんなに凄い者になれるんだもの!もっと進化して僕に近づいてね そしたらきっと君たちの世界はもっと進化する、もっと変わるから」 早口でまくし立てるように、ピョンピョンと跳ねながらシュリョーンに向かい亜空の獣が声を上げる その言葉の真意は理解できないが、亜空の獣が持つ理想が見え隠れしているようにも感じられる 純粋な子供のようだが、その奥にある考えは掴みきれ無い、彼もまた何か秘密があるようだ。 「「亜空の獣、また会う事があれば今度は君の事を教えてくれないか」」 「勿論、だが今は急いだ方がいい、驚異が再び迫っているよ。 勿論、それはまだ最初の一手でしか無い、くれぐれも気を付けるんだ」 亜空の獣がシュリョーンの手を持ち、ぐっと握る まるで子供のような彼女がこの世界であり、全てであるとは信じがたいが その力は本物であり、シュリョーン自身の力も彼女の一部から出来ている 彼女の言う脅威とはなんなのだろうか、更なる強力な宇宙人だろうか? それとも又違う新たな驚異が迫っているのだろうか? 何も分からないが、少なくとも言えることは、正義のいない世界では 悪が正義の代わりに戦わなければいけない、その事実だけだ 「今、地球の生物以外があの世界を支配してはいけない、それは間違いの歴史の一歩になる ファクタルはそれを止められなかったけど、彼...いや彼等ならきっと大丈夫」 幾多の扉を突き破るように去ってゆくシュリョーンを見つめる亜空の獣が 少し悲しげな表情を見せたような気がした 存在してはならぬ者が現れた時、世界の約束は想定外に破られる その荒波に飲まれかつて存在した希望は消えた。 希望なき世界に残るは、かつての絶望を呼ぶ者 想定外には想定外を、本来有り得てはならない残された悪こそが 皮肉にも今ではこの世界に希望をもたらす未来を切り開く鍵である。 --- ⇒後半へ |
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